別居、はじめました。

お金のこと、子育てのこと、趣味のこと、悩んでいること…何でも気ままに書く雑記ブログです。

恩田陸好きが、映画 蜜蜂と遠雷を見てきた

f:id:soundsofourlife:20191017143126j:plain


中学の時に恩田陸さんの「麦の海に沈む果実」を読んで以来、恩田陸作品のファンです。

なので、今刊行されている本は、多分すべて読んでいると思います。

そして「蜜蜂と遠雷」も単行本で持っていて、すでに既読済でした。

そんな私が、公開初日に映画蜜蜂と遠雷を見に行きました。

 

蜜蜂と遠雷

小説は、2016年に発売され、第156回直木賞受賞、また第14回の本屋大賞受賞という話題作。

あらすじ

3年毎に開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制したものは世界最高峰の5国際ピアノコンクールで優勝する」というジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。

養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵16歳。

かつて連載少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しCDデビューもしながら13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。

音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンで妻子もおりコンクール年齢制限ぎりぎりの高島明石28歳。

完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院マサル・C・レヴィ・アナトール19歳。彼らをはじめとした数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。

第1次から第3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?

ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。

 

 

映画 蜜蜂と遠雷 

2018年には映画化が発表され、ついに今年10月4日に全国上映開始となりました。

キャストは松岡茉優さん演じる栄伝亜夜を主役に、高島明石役に松坂桃李さん、マサル役に森崎ウィンさん、風間塵役に新人の鈴鹿央士さん。

 

私も原作好き、ドビュッシー好きというのもあり、公開初日に意気揚々と見に行きました。

下記感想となりますが、ネタバレ注意です。

 

恩田陸好きが、映画 蜜蜂と遠雷を見てきた

かなり辛口になっていましますが、感想としては、いまいちでした。

これは私が恩田陸さんの作品の各登場人物を深く描く設定・描写が好きだから、というのが大きな理由です。

映画化に伴い、栄伝亜弥に焦点を絞り、彼女を主役としたことで、他の人物があまり描けずに、原作との性格や言動に違いが生じていました。

映画を見る前に!と再度原作を読みなおしたのも、それを増長させてしまったかもしれません。反省です。

 

また公開直前に、蜜蜂と遠雷のスピンオフ、というか登場人物の短編をまとめた単行本 祝祭と予感 が発売されました。

更にそれを読んで映画を見たせいか、相違点に目が行くばかりで、純粋に映画作品を楽しめませんでした。

期待値を上げすぎていました。

 

しかし、フレームワークも映像美も勿論のこと、複数のピアニストを起用して、それぞれの音楽性の違いを描くという試みはとても壮大で、そして面白いものでした。

個人的にドビュッシー好きのため、月の光の連弾は、本当に美しくて、あのシーンの為に私は映画を見た、と言っても過言ではありません。

 

音楽を楽しみたい人に見てもらいたい

音楽にとても力が入っており、役者も実力のある顔ぶれ。

恩田さんの他の作品はあんまり知らないけど原作は読んだよ、音楽を楽しみたい、という人には楽しめる映画なのではないでしょうか?

是非、この映画をきっかけに恩田陸さんの作品の魅力を知って貰えたら嬉しいですね。